父ちゃんは今朝釣りに行くはずだった。
この時期のメインはニシン。
当日釣ったばかりのニシンだから生で食べられる。
全く臭みがなくて、身がコリコリして旨いんだよ。
おいらの家ではニシンのづけ丼が冬の風物詩なんだ。
づけ丼にならなかった骨や皮や頭はおいらの飯になる。
内臓の部分は肥料になる。
父ちゃんに釣られた魚は無駄になるところが全くない。
なのに、今朝父ちゃんは釣りに行かなかった。
なんで?
昨夜、バンクーバーに大雪が降ったんだ。
旧正月の気疲れが出ちゃった父ちゃんと母ちゃんはぐっすり眠りこけて雪に気がつかなかった。
そう、門を開けるのを忘れちゃったんだ。
門が開かないから車が出られない。
釣りにも買い物にも行かれない。
雪はまだまだ降ってくる。
きっと3日以上は、父ちゃんと母ちゃんは家の中に閉じ込められてるんだろうな。
バンクーバーは寒いでしょう?ってよく言われるんだけど、実は毎年東京と同じくらいの降雪量で、冬の平均気温はバンクーバーの方が高いんだ。
東京で生まれ育った母ちゃんは、東京は雪に弱い都市だと刷り込まれてる。
確かにたった3cmの積雪で電車やバスが止まっちゃう。
でも、バンクーバーに来て母ちゃんは思ったんだ。
バンクーバーも同じじゃん。
雪が降れば電車もバスもダイヤが乱れ、道路は溢れる車でごった返す。
事故だって多くなる。
通勤、通学に支障も出るし、停電も多くなる。
物事が通常通りに進まない。
体感する不便は同じ降雪量の東京より多いかもしれない。
東京は雪が降っても、なぜか皆がいつもと同じことを同じようにしなければならないと思ってる。人も貨物も、いつも通りに到着しなければならないよな。
一方、バンクーバーは「雪だから仕方ないじゃん。」って遅刻も欠勤も当たり前。実際、バンクーバーエリアの山岳地帯に住んでいる人は、雪が降ると家から街に出ることができない。だから、自分のことも他人のことも許しちゃう。
こうして雪による不便をみんなで分かち合えるから苦にならないんだ。
雪に強いか弱いかはインフラの問題だけじゃないのかもしれないよな。
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そうそう、バンクーバー、大雪降ったらしいですねぇ。雪に強いか弱いかはインフラの問題だけじゃないってその通りだなぁと思います。日本だと、嵐だろうが雪だろうが、必ず同じ日常を守らないとという気持ちが強いですよね。で、自分がこんなにやっているんだから他人もやってしかるべし、なーんて。お互い厳しく見張っているみたいなところがありますよね。子供が病気でも仕事が抜けられない、とか事情のある人に厳しすぎるところも同じ問題ですね。カナダでは、そういう意味では皆、理解があるなぁと感じます。
返信削除ちょうどMadokaさんにご連絡したいなぁって思っていたところでした。
返信削除うふふ、以心伝心♪後ほどブログにお邪魔しますね。
カナダに住む人たちはよく言えば大らか、悪く言えばだらしないんですけど、自分が困った時にはこの寛容さにとっても救われますよね(;^ω^)この大地に暮らして、考えさせられることがたくさんあります(^^♪