日本の熊本で大きな地震があったね。
被災地の皆様には、おいら心からお見舞い申し上げたい。
by 斉藤 光一氏
おいらも頑張らなくちゃイカン!
そう思ったんだ。
そうしたら、チャンスは意外に早くやって来た。
今朝、父ちゃんと朝の散歩の途中でね
心細そうにウロウロしているお爺ちゃんを見たんだ。
おいらたちGSっていうのは、人間の心の動きに敏感でさ
特に、不安とか、怒りとか、悲しみっていうネガティブな感情に結構反応するんだ。
で、そのお爺ちゃんの不安がおいらに伝わってきたんだけど
おいらはお爺ちゃんと言葉が通じないし
どうしてあげたらいいかわからないだろ?
だから、言葉が通じる父ちゃんに言ったんだ。
あのお爺ちゃん、おうちに帰れなくなっちゃったみたいだよ。
「そうだな、2人で手伝っておうちまで送っていってあげような。」
父ちゃんが、その中国人のお爺ちゃんに話しかけたら
おいらが思った通り、お爺ちゃんは帰り道がわからなくなっちゃってたんだ。
聞いても、住所も電話番号もわからない。
どっちの方角かもわからない。
「家の近くの目印になる建物を思い出せるかな?」
いいぞ、父ちゃん、ナイスな質問だ。
お爺ちゃんは思い出せる限りの目印を教えてくれて
どうも、お爺ちゃんの家は、父ちゃんの仲良しのヤンさんの家の近くらしいということがわかった。
ヤンさんは自宅で美味しいワインを作っていて
おいらの父ちゃんと母ちゃんが作る野菜と時々交換しているから
おいら、ヤンさんの匂いも家も知ってるんだ。
で、父ちゃんとおいらでヤンさんの家の方向にお爺ちゃんを連れて行ったんだ。
そしたらね、お爺ちゃん、途中で家を思い出したみたい。
本当は、家まで連れて行って、おうちの人にも確認した方がいいって
父ちゃんもちゃんとわかってるんだけど
中国の人たちは、用心のために、知らない人に自宅を教えないっていうのが一般的なんだ。
だから、おいらたちはそこでお爺ちゃんを見送って
また、ウロウロしないか、しばらく外で待ってたんだ。
もちろん、お爺ちゃんは出てこなかった。
無事におうちに帰れたんだね。
「タロー、お前立派な救助犬だな。」
あたぼーよー。
「父ちゃんがおうちに帰れなくなっちゃったら、その時も助けてくれるか?」
by 斉藤 光一氏
さーて、どーすっかなー?
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