2018年2月4日日曜日

犬に禁忌の精油とその理由


おいらの家は今、グレープフルーツの匂いが充満してるんだ。

母ちゃんが風邪を引いて、鼻をぐずぐず言わせているから、加湿器の中にグレープフルーツとミントのエッセンシャルオイルを入れてるんだ。
お陰でおいらも鼻がスースーするよ。


おいらの家は、よくエッセンシャルオイルを使う。
家族の誰かの体調が優れない時に、対処療法になるオイルを加湿器に入れたり、母ちゃんが化粧品を作ったり、来客時のおしぼりにほんのちょっとエッセンシャルオイルを垂らしたりするんだ。
おいらもシャンプーの後にはゼラニウムオイルを体中に擦り込まれる。

ところが、このエッセンシャルオイル。
上手く使えば薬の代わりになることもあるんだけど、犬や猫には禁忌のものがあるから、使う時には注意しないといけないんだ。


まず、香りがするオイルにはエッセンシャルオイル(精油)とアロマオイル(香油)がある。
エッセンシャルオイルは花や葉、木、果実など天然物から抽出したオイルなんだけど、アロマオイルはそうとは限らない。人体に使えないグレードのエッセンシャルオイルや、鉱物油に化学香料を添加して作ってあることがほとんどなんだ。
だから、似たような香りがしても、効能は全く違うし、化学物質に対しておいらたちは人間より強く反応することが多いから、アロマオイルはくれぐれもおいらたち犬猫の体に付けないでくれよ。


エッセンシャルオイルの中でも、口に入れたら毒になるものがある。
成分そのものとして危険なもの、オイルの抽出法が結果として毒になるものがあるんだ。
まずは成分そのものがダメっていうものを挙げていこうか。

ティーツリー
犬には神経毒として作用する。
口に入れたり、鼻で大量に嗅いだりすると、四肢が麻痺して動けなくなるんだ。
ただし、膿皮症など皮膚病の治療に使う場合もあって、この場合は獣医師の指導に従ってほしい。

オレガノ、クローブ、タイム
肝機能障害を起こす。

レモン、グレープフルーツ、ベルガモット、オレンジなどの柑橘類
皮膚に付けた状態で日光に当たると光毒性があり、嘔吐やめまいなどを引き起こす。
長時間その状態にしておくと、肝機能障害を起こすこともある。
特にヘアレス種やアンダーコートのない犬種には注意が必要。
人でもシミができやすくなるからな。

ユーカリ
シアン化水素(俗に言う青酸カリ)様物質が含有されている。
腹痛、嘔吐、めまいを起こし、大量摂取で死亡することも。
犬、猫だけでなく、人にも危険。
戦闘能力がないコアラは、誰も食べないユーカリを食べ、耐性を付けながら命を繋いできたんだけど、ある意味地上最強動物かもしれないな。

クラリセージ
癌の既往症がある場合、再発を誘発する可能性が報告されている。

アーモンド
アレルギー反応を示す犬が多い。


次に抽出方法の話だけど、エッセンシャルオイルを抽出する方法には現在主流のものは大きく分けて3つある。

1. 水蒸気蒸留法
高温の水蒸気を当てて、物質からオイル成分を抽出する方法。
花や葉から抽出する場合、ほとんどがこの方法になる。

2. 圧搾法
プレスして、遠心分離機でオイルを抽出する方法。
柑橘類の果皮、種子から抽出する場合に用いられる。

3. 有機溶剤抽出法
石油由来のエーテル、ベンゼン(シンナー)などの有機溶剤を用いて抽出する方法。
この有機溶剤自体が全ての動物には禁忌なので、オイルの種類に拘わらず経口摂取の恐れがあるような使い方は人も犬もしないほうがいい。
この方法で抽出されたオイルにはabsolute(アブソリュート)と記載されているよ。
例えば、バラの抽出方法には水蒸気蒸留法を使う場合と、有機溶剤抽出法を使う場合があるのでabsoluteの表示を頼りに使い分けるといいね。

自然由来物質と言っても、全てが安全という訳じゃないからね。
これは人を含めた全ての動物に言えることだけど、神経やホルモンに想像以上に作用するエッセンシャルオイルは、実は絶対安全とは言えないことがある。体力がない幼児とシニア、妊娠中や授乳中などホルモンが強く作用している体調の時の使用は、専門家や医師の指導がない限りは使い方に気を付けなくちゃいけないよな。







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