日本から帰って来た母ちゃんは、まずCodyの母ちゃんにテキストメッセージで「ただいま!」って言ったんだ。
そうしたら、Codyの母ちゃんが「長旅で疲れてるでしょう。」って言って、豪華な夕飯を持って来てくれたんだ。
母ちゃんは嬉しくて、お礼を言おうとしたんだけど、Thank you!以外の言葉が出て来ない。
父ちゃんと母ちゃんが不在の間、おいらの家を見張ってくれていたお礼に、空港でロイズのチョコレートを買って来たんだけど、それをCodyの母ちゃんの前に差し出したものの、言葉が全く出て来ない。
父ちゃんの友人のFengさんも「おう!帰って来たか!」って中国語で電話をくれたんだけど、母ちゃんはFengさんといつも通りの会話ができない。
Fengさんが何か言っているのは聞こえるんだけど、その音が意味を持った言葉として脳に伝わらないんだ。
どうしたんだ、母ちゃん?
飛行機に乗ったらバカに磨きがかかっちゃったのか?
帰って来るとたくさんの英文の郵便物が来ていて、1通1通開けて読むんだけど、文字は読めるんだけど、意味を持った言葉として頭の中に入って来ない。
何回読み直しても、読めるんだけど、意味がわからない。
1文読んで、その意味はわかる。
でも、次の文を読むと、その文章も一瞬わかるんだけど、前の文章との繋がりがわからなくなる。
これを失読症って言うんだって。
※ 失読症には他にも多種多様な症状があるよ。
失読症にもいろいろあって、生まれつきの人もいれば(発達障害の一種)、あるきっかけで一時的または継続的に症状が出てくる場合もあるんだ。
おいらの母ちゃんの場合は一時的なもので、前にもこういう状態になったことがある。
最初の失読症は母ちゃんが中学2年の時。
『読めるけど、意味がわからない』症状が続いて、高校受験を控えてすごく焦ったんだって。その症状は2年くらい続いて、気が付いたら治ってた。
今回は5日くらい酷い状態にあったけど、症状は徐々に回復してきてる。
大人になってから母ちゃんはひどい不眠症になって、心療内科に睡眠導入剤をもらいに行ったことがある。
その心療内科のお爺ちゃん先生は、薬を処方する前にきちんと診療とカウンセリングをする先生で、母ちゃんに生まれてから今日までの自分について自由に語ってくださいって言うと、10分ぐらいずっと聞いていたんだけど、この中学2年の時の体験を語った途端に口を挟んだんだ。
「それは失読症って言って、あなたはその当時うつ病かPTSDだったんじゃないかな。」
えーーーっ!
知らなかったよ。
おいらの母ちゃんはどちらかというと社交的でお節介でいい具合におっぺけぺーで、うつ病とは縁がないと本人も周りも思ってたからな。
うつ病もPTSDも本人の限界を超えたストレスにさらされるとなる病気。
母ちゃん、日本に行ってた8日間、おいらに会えなくてそんなにストレスが溜まっちゃったんだな。
もう、大丈夫。
おいらが癒してやるよ。
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