2019年1月15日火曜日

綱吉の功罪


前回おいらがウォレットカードについて書いたら、有難いことに「日本にもこういうサービスがあればいいのに」っていうコメントをブログサークルで頂いた。

→ ウォレットカードを活用しよう

おいらは、同じようなサービスがないか一生懸命探したんだけど、日本では見つけることができなかった。
お財布に入れておくだけのエマージェンシーカードっていうのは、ペットサービスの会社が配布していたり、自分で作ったりしている人はたくさんいるみたいなんだけど、RAPSのように家で飼い主の帰りを待っているペットを保護してくれるというサービスはないみたいなんだ。

なんで?


多分だけど、日本には他人の家に入り込んでまでペットを救助する公的機関やNPOが賛同を得られないからなんだろうな。
おいらの知り合いに、虐待されている動物を欧米流に飼い主から引きはがして保護してくれる人もいるんだけど、やっぱりネットでは相当叩かれてる。
そういうオーソリティが存在しないから、日本は動物保護の点で後進国だっていう話になっちゃうんだろうな。

おいらは動物を愛する日本人をたくさん知ってる。
日本人が動物愛護の点で世界に後れを取ってるとは、おいらは決して思わないんだよな。
けど、社会制度としての動物保護という点では確かに遅れてる。
同じように子どもを保護する制度も遅れてる。
欧米では、児童相談所が介入した後に、子どもが親に命を奪われるなんて考えられないことだからな。



じゃあ、なんで日本には強制執行できる動物保護の公的機関がないんだろう?

おいらは、もしかしたら綱吉の記憶なんじゃないかと思うんだ。

徳川家5代将軍、徳川綱吉が発令した『生類憐みの令』はものすごく評判が悪かったのは有名な話。
けど、見方を変えれば『生類憐みの令』は日本初だけでなく、世界初の動物保護法令。
綱吉の時代の日本は動物保護超先進国だったんだ。
ただ、綱吉はちょっと抜けてたんだよな。
動物保護を民に押し付けるだけで、政府として制度上の受け皿を何も用意しないまま発令しちゃったもんだから、当然民は困惑するし、不利益も被る。
不満だって爆発しちゃう。
『言うだけなら誰でも言えるよ』の偉大なる例を示しちゃったんだ。


以来日本では、「動物を大事にしよう!」って言うと、犬将軍の再来って言われるようになっちゃったんじゃないかなぁ。
もし、綱吉がきちんと動物保護の受け皿を作ってから『生類憐みの令』を発令して、人々の賛同を得られる治世をしてくれていたら、日本は世界に名だたる動物保護先進国になっていたかもしれないよな。
動物に優しい国は子どもにも老人にも優しいだろうから、幼児虐待、老人虐待、弱者虐待がずっとずっと減っていたかもしれない。
つくづく惜しまれるよな。








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8 件のコメント:

  1. 綱吉の教育令は、偏った方向に考え方を継投させてしまう悪い教育の事例だと思います。
    日本の教育受けた人の綱吉の印象って、おそらくほとんどの人が変人とか、そういう印象を持ってると思うんですよね(*´ω`*)
    まぁ・・・確かにカラスに島流しを言い渡したりと、ちょっとぶっ飛んだところはあると思いますが、
    僕自身は綱吉公はそんな悪いイメージじゃないんです(*´ω`*)

    おっしゃる通り、日本の民間の保護団体は、強制力がなくて飼い主の意向がどうしても優先されてしまいます。
    唯一、保健所は飼い主に飼育環境改善の指導が行えますが、それも指導どまり。
    強制力を持って被害に遭っているペットをその飼い主から引き離す頃はできませんもんね(;´・ω・)
    飼い主に虐待など、法律違反があってもその刑はかなり軽量なもの。。。

    日本はこの辺りをもっと声に出して変えていかないといけないなと思います(*´ω`*)


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    1. えたばりゅさん

      私も最近綱吉の評価が変わってきていることを嬉しく思っています。発想に温かみが感じられる気がするんですよね。ただ、残念だったのは民や臣下とのコミュニケーションが下手だったこと。もっとネゴシエーションが上手な人だったら、日本文化をその時代からもっといい方向に変えてくれていたかもと思います。

      警察に匹敵する権力と執行力を持った団体が出現すれば、社会的弱者を救済する意識も底上げされるのではないかと思うんです。是非ともえたばりゅ兄さんに頑張ってほしいです!!!

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  2. あ・・・ごめんなさい(^^;7
    先ほどのコメントは変わり者えたばりゅですm(__)m

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    1. えたばりゅさんのような常識人が変わり者なら、私はなんなんでしょう!?

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  3. まいど~!たまにはこっちでコメントもいいかな?っと・・・教科書の中の綱吉公、イメージが悪いのは確かですね。あの時代に動物保護に関する社会制度の基本ががしっかり構築されていれば、今の時代もっと違った方向へ舵取りが出来たかな、とは思いますね。いずれにしても官民が足並み揃わなければ難しいこと。21世紀になっても先進国の中で老人子供動物に一番優しくない国は、日本ですからね。そもそも保護、という言葉自体の意味合いが欧米と異なるのではないか?とも考えちゃいますw保護すべき=物(老人、子供、動物)扱いがなくならないと!その為には社会全体がもっと成熟しなければいけないなぁ・・・う~ん、難しい・・・風邪を引いた上、寝起きで書いたからおかしなところは割愛して!かあちゃん・・・

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    1. おお!popeちゃんもこっちにコメントくれるのね\(^o^)/
      綱吉はどうしても『人より犬を大事にする』うつけ者のイメージが強いよね。時代劇で綱吉がヒーローになったこともないし。
      popeちゃんの仰る通り、保護と英語のprotectはニュアンスがちょっと違うんだよね。
      protectは人でも物でも大切なものを守ること。初めから対象者が大切であることが前提になるんだよね。

      風邪が悪化しないように、お野菜ちゃんと食べて寝ててください(^^♪

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  4. クロームでコメントを入れると反映されることを発見したよ( ✧Д✧) カッ!!
    私も探してみたんだけど、飼い主が亡くなったあとにペットを保護してくれる団体はあったけど、けっこう会費が高額で、信用的にもどうよ?って感じだったわ・・・
    綱吉の生類憐みの令は「動物」に優しく「人間」に厳しすぎたのが難点だったけど、今の世に必要な気がするわぁ・・・「蚊」を殺してお咎めを受けるのはいただけないけど(^▽^;)

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    1. そうか!ブラウザ変えればいいのか!
      私も多くの人のところでコメントが反映されなくて困ってました。早速試してみます(^^)/ありがとう。

      こういう組織的な保護活動って、小さな会社や個人がやるだけでは難しいと思うんだよね。警察や行政とタッグを組まないと、個人情報の壁や家宅侵入の壁が立ちはだかるものね。

      世界的に見ても、動物を倫理的に扱わない国では人間も大切に扱われていないようだから、「動物」が先か「人間」が先かという議論になると不毛になっちゃう。どっちも連動してると私は思うんだよね。

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