2017年8月10日木曜日

お悔やみ 九寨溝の地震に寄せて


まだおいらが生まれるずっと前のこと。
おいらの父ちゃんと母ちゃんは上海に住んでいて、チベットに旅行する計画を立てていたんだ。
チベットへは四川省の九寨溝というところからチベットに入っていくんだけど、酸素が薄い高山地帯だから十分な装備をしていかなければならないし、外国人にはここから先は特別なビザも必要になる。


ビザもチケットも宿泊も手配できた2008年4月の終わり頃。
父ちゃんと母ちゃんの運転手をしてくれていた姚(ヨウ)さんから、浙江省の山奥にある彼の故郷に招待されたんだ。
いつかは行きたいと思っていたチベットにやっと行けるチャンスなのに、名もない田舎に行ってどうする?ってちょっと思ったんだけど、逆に考えると、チベットのような有名観光地は時間さえあればまたいつでも行ける。でも、名もない片田舎は現地に知っている人がいなければ行くチャンスもないし、リスクも大きい。どっちが貴重なチャンスかと考えたら浙江省の山奥の方がレアだと思ったんだ。


2008年5月11日に上海駅から夜行の寝台列車に乗って6時間。父ちゃんと母ちゃんと姚さんは12日の早朝、浙江省の永康というところに着いた。駅には姚さんの親戚が車で迎えに来てくれていて、とっても温かなもてなしを受けたんだ。
手つかずの景色は雄大だし、ローカル飯は美味いし、最高だったんだってさ。
あちこちを案内してもらって一息ついた頃、父ちゃんの携帯が鳴ったんだ。



「四川省の川で大きな地震があって、
たくさんの人が行方不明になってる。
陳と連絡が取れない!」



父ちゃんの兄ちゃんからだった。

陳さんというのは父ちゃんの義兄弟で、その頃の陳さんは四川省を本拠地とする銀行に出向していたんだ。

震源地として一夜にして世界中にその名前が知れ渡った汶川だけれど、それまでは中国人だって知らない未開の土地だった。だから、父ちゃんも父ちゃんの兄ちゃんも陳さんのいるところが汶川から近いのか遠いのか全然わからなかったんだ。

「でも、お前たちが浙江省にいてくれてよかった。」

その一言で父ちゃんと母ちゃんはハッとしたんだ。

姚さんがここに誘ってくれていなかったら、父ちゃんと母ちゃんはその瞬間四川省にいるはずだったんだ。
その時の地震で約7万人が亡くなったけど、その中の2人にカウントされていたかもしれないんだよな。


人間の運命なんて、いつどこでどうなるかわからないもんだな。

そして昨日、また四川省で大きな地震があったね。
九寨溝で19人が亡くなったらしい。
これから数はもっと増えていくかもしれない。

おいらは心からお悔やみ申し上げたい。







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