寝ていただけなのに・・・

父ちゃんと母ちゃんが寝静まり、おいらもぐっすり夢の中。
おいらは大盛で飯を食ってる夢を見てて、そりゃぁご機嫌だった。

明け方の4時くらいのこと。
父ちゃんが血相変えて、寝室から出てきたんだ。

どうしたんだ、父ちゃん？
漏らしちゃったのか？
母ちゃんにバレないように、早く穿き替えろよ。

ところが父ちゃんはまっすぐおいらの寝床に来て、おいらをむんずと抱きしめた。
全身汗ぐっしょりだ。

なんだ、なんだ、どうしたんだ、父ちゃん？

お前が死んじゃった夢を見たんだよー。

硬くなっちゃって、父ちゃん焦ったんだぞー。

ずっと、生きてないとダメだぞ！

父ちゃんから離れちゃダメだぞ！

死んだら、父ちゃん怒るからな！

言うだけ言って、父ちゃんはまた寝室に戻っていった。

なんで、おいらは叱られたんだろう？
ただ、寝ていただけなのに。

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