2018年6月1日金曜日

連作障害を考える


バンクーバーにはジョン・Hさんという庭師さんがいる。
日本人社会の最長老のお一人であるジョンさんは破天荒で温かいお爺ちゃんなんだ。
これはおいらの母ちゃんが直接ジョンさんから聞いたお話。


ジョンさんは北海道の出身。
何で身を立てようかと考えた若いジョンさんは、当時まだ誰も作っていなかった小豆を作ることにした。
ジョンさんが作った小豆は大当たりし、飛ぶように売れたんだって。
気を良くしたジョンさんは次の年も同じ畑で同じように小豆を作った。
これも、またまた大当たり。
欲が出てきたジョンさんは畑の規模を大きくして、その次の年も小豆を作った。
その年の小豆は不作だった。
前年の損を取り戻そうと、ジョンさんは同じ畑にまた小豆を植えた。
その年、小豆は実らなかった。

大儲けから一転して一文無しになったジョンさんは、身重の奥さんを連れて心機一転、船でバンクーバーにやって来た。バンクーバーに行くことを渋る奥さんに

俺が今までどれだけのベコ(牛)を取り上げてきたと思う?
自分の子どもくらい、自分で取り上げてやるから心配するな!

バンクーバーに着いて、いよいよ産気づいた奥さん。
一方、人間のお産に立ち会ったことがなく怖気づくジョンさん。

70年前のカナダでは、移民には社会保険が適用されず、医者になんか診てもらえない。
結局、ジョンさんの奥さんは自分でへその緒を切って、自力出産したんだ。
すごい話だろ?


お産の話はちょっと置いといて、ここで問題なのは、なぜ小豆は実らなかったのか?ということ。
現代の農業家の人なら誰でも知っている『連作障害』の話をしたいんだ。

毎年同じ場所に同じ植物を植えると、どんどんその植物は実つきが悪くなり、病気になりやすくなる。それでも構わず、同じ土に同じ作物を植え続けると、土自体のバランスが崩れて土が病気になる。
これを『連作障害』って言うんだ。
植物の種類によって、必要な微量元素や好む栄養素が違っているから、毎年同じ場所に同じ植物を植えると、いつか必要な栄養素がなくなってしまうんだ。
肥料を足せばいいだろう?って思うよな。
残念ながらそんな簡単にはいかないんだ。


植物は根から水分と栄養素を吸収してるっていうのは学校で習ったよな。
おいらもワンワン小学校でちゃんと習ったぞ。
でも、根は吸収するだけでなく、不必要な成分を吐き出す、つまり排泄もしているっていうのはあまり知られてない。
土が自分が排泄したもので溢れると、やっぱり健康ではいられないんだ。
自分にとっては排泄物だけど、他の植物にとっては栄養素。
だから、全く違う作物を植えるんだ。

だから、農家では前年にトマトを作った土で、今年トマトを作らない。トマトに限らず、ナスやピーマンなどのナス科植物を植えない。
同じように豆を作った翌年に同じ場所にマメ科の作物は植えないし、ウリ科も同じ。
トマト、きゅうりなら2~3年、さやえんどうは5~7年同じ土に作付けしないんだよ。

でもさ、農家ならともかく、限られた庭の中でそんなこと考えてられないよ!っていう場合はどうしたらいいのか、おいら奥の手を知ってるんだ。

知りたいか?

じゃ、また明日~。








皆さんの1ポチが励みです。
にほんブログ村 犬ブログ 犬 海外生活へ
にほんブログ村
人気ブログランキング
当ブログはリンクフリーですが、無断転載および無断利用を固くお断りします。
All copyrights 2017 are reserved in Asunaro Taro


にほんブログ村 ブロトピ:ブロトピ投稿でアクセスアップ‼ ブロトピ:相互アクセスアップの仲間を探しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿