あすなろタロー　ただいま修行中: おいらがブログを書く理由

おいらは何の変哲もない、どこにでもいるGSのくせに

こんな手で毎日毎日キーボードを叩いてブログを書く。

結構大変なことなのよ。

一期一会の愛しい命のために

おいらの父ちゃんと母ちゃんはカナダに来る前
中国の上海で仕事していたんだって。

その頃、たまたま見つけた子犬を飼うことにしたんだけど
そいつがいろんな奇跡を起こして
父ちゃんと母ちゃんを幸せしたんだ。

その軌跡はここを見てくれるとよくわかる。

そのページに書いてある通り、当時の中国では
動物に対して目を覆うような酷いことがたくさんあった。
同様に、人間だって酷い目にたくさん遭っていた。
父ちゃんと母ちゃんは思った。
動物に酷いことができる人は人間にも酷いことができるんだって。
だって、同じ命だもんな。

父ちゃんと母ちゃんが住んでいた上海のマンションの敷地内には
野良猫がたくさんいたんだって。
冬になると猫ちゃんたちは寒さをしのぐために
駐車場に停めてある車の下に潜り込む。
マンションの住人は、車の下に猫がいることを知っていて
それでも躊躇なく車を発進させる。
当然、猫ちゃんたちは車に轢かれる。
それをマンションの管理人は、ゴミを拾う時と全く同じ顔をして
ほうきとちり取りで掻き集め、ゴミ集積所にポイッと捨てる。
これが日常の風景だったんだって。

ある日、母ちゃんは管理人のおばちゃんの前でわざと呟いたんだ。

「日本では猫はお金の守り神なんだよね。
猫に酷いことすると、お金の神様に見捨てられちゃうんだけどね。」

中国では日本の招き猫が大人気で
どこの商店にも置いてあったから
母ちゃんの与太話は信憑性を持って受け止められたんだ。

そしたら、何が起こったと思う？

上海のおばちゃんパワーを舐めちゃいけない。
~~お金が~~猫が好きなおばちゃんたちの噂話が広まるのは驚くほど速い。
野良猫を自分の家で飼い始めるおばちゃん
野良猫に毎日餌をあげるおばちゃん
猫を蹴とばす子供を見ると叱り飛ばすおばちゃんが続出したんだ。
おばちゃんたちは家でおじちゃんたちに
くれぐれも猫を車で轢かないように注意するようになり
マンションの掲示板には猫を虐待してはいけないという
張り紙が貼られるようになったんだ。
やがて野良猫ちゃんたちはみんなから餌をもらって定住する地域猫になったんだって。

その様子を見て母ちゃんは思った。
動機なんてなんだっていい。
動物がもたらすかもしれない幸せの種を播いてあげれば
誰かの心の中で花が咲き、また種がついて誰かに受け継がれるんだって。
そして、やがてそれがたくさんの動物たちの命を救うことになり
人々の精神世界も豊かになって、みんなが幸せに近づくんだって。

だからおいらがブログを書くのは、母ちゃんの子としての使命なんだ。
面倒臭がり屋の母ちゃんに代わっておいらがブログで種を播く。
動物と共存する道はこんなに楽しくて
時に切なくて、後に大きな大きな宝物を残してくれるよって。

なんてな。