おいらは男の子だからパトカーが大好きなんだ。
今日もおいらの家の前の通りを護送車が通り過ぎて行くのを見て、興奮して尻尾ブンブン振って見送った。
パトカーが通るとおいらはサイレンに合わせて歌を歌うんだ。
おいらも1度は乗ってみたいぞ、憧れのパトカーに。
Codyはパトカーに乗ったことある?
あるわけねーだろー。
俺は堅気のGSだぜ。
ってことは、母ちゃんもないよね。
あるよ、2回。
まじかよ!
母ちゃんは4歳の頃、東京の西の方に住んでいた。
実家がとても忙しくて、ある日目黒区に住むおばさんの家に預けられたんだ。
おばさんの家には子どももいなくてつまらないから、1人で目黒川沿いを歩いていたら、優しそうな女子高生が母ちゃんに声をかけたんだ。
どうしたの?
悲しいの。
お母さんは?
今いないの。
どこから来たの?
○○市・・・。
母ちゃんが住んでいた町と目黒区は30kmくらい離れてて、4歳の子どもがいかなる手段を使っても1人で来られるところじゃない。
女子高生はびっくりして、母ちゃんを交番に連れて行ったんだ。
偉いぞ、JK!
交番でお巡りさんに名前と住所を聞かれ、ちゃんと答えた母ちゃん。
偉いぞ、母ちゃん!
でも、「どうやってここまで来たの?」って聞かれた母ちゃんは、買ってもらったばかりの『ひみつのアッコちゃん変身コンパクト』を見せて、「いい子にしてたらこれ買ってくれるって言われたから来たの。」って言ったんだ。
母ちゃんにとっては真実なんだけど、これがコトを厄介にしちゃったみたいで、誘拐事件かも?ってことで、交番から目黒警察署にパトカーで移送されちゃったんだ。
あの時の女子高生のお姉さん、交番のお巡りさん、その他ご心配をおかけした皆さん、本当にありがとう。そして、ごめんなさい。
お陰様で母ちゃんは無事に立派なおばさんになりました。
2回目のパトカーは中国で乗ったんだって。
中国の安徽省というところに黄山という素晴らしい山があってね、父ちゃんと母ちゃんは2人でこの山に登ろうと思ったんだ。
旅行社で個人ツアーとして申し込んだんだけど、初めての土地だし、とてつもない田舎だから、とにかく安全なパッケージにしてほしいっていうリクエストを出したんだ。
そして登山当日。泊まっていたホテルに送迎の車が来たんだけど、なんか変なんだ。
普通のセダンではあるんだけど、車のボディに『公安』って書いてあるんだよな。てっぺんにはおいらの大好きな赤色灯も付いてる本物のパトカー。
運転してくれた人に「本物の警官?」って聞いたら「今日は非番なんだ。」だって。
お巡りさんはいろいろアルバイトできていいね。
おいらもいつか乗れるかな。
夢のパトカー。
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