おいらたちGSやレトリバー、ラブラドールなど、使役犬として人間のために働く犬たちは、子供の頃に選別されるんだ。
なりたいと思ったからといってなれるもんじゃない。
反対に、なりたくないと思っても選ばれちゃったら、ドロップアウトするまでその道を歩まざるを得ないんだ。
これはカナダの警察犬トレーナーの方に聞いた話だから、日本でもそうなのかはおいら知らないんだけど・・・。
警察犬の場合、まず、生まれて歩けるようになった頃に第一選抜がある。
大きな音や食べ物の誘惑にすぐ反応しちゃう本能に忠実な犬は、選に漏れる。
刺激を受けて考えてから反応する犬、これが警察犬に最初に求められる適性なんだって。
おいらは最初から無理ってことだな。
ブリーダーの下で生まれたGSやレトリバー、ラブラドールは生まれたところでこの適性検査を受けて、合格した者が推挙されるんだ。
合格しなかった者は販売されて一般家庭に行く。
おいらは口を酸っぱくして言っておくけど、合格しなかった犬はダメな犬ということでは断じてないからな。
特殊な適性を持っていなかったというだけのことだ。
ここで、ちょっとだけ脱線するよ。
動物虐待の話に弱い人はスルーしてもらえると有難い。
書いてるおいらも相当辛い話なんだ。
バンクーバー市民なら誰もが知っている2012年7月に起きたキャプテン事件っていうのがあるんだ。
とある白人男性がSPCA(動物虐待防止協会)からGSの女の子を引き取り、警察犬になるための訓練を施して高値で販売しようと企んだんだ。
そのGSはキャプテンと名付けられ、虐待としか言いようがない全く科学と文明に基づかない独りよがりな『訓練』を受け、飼い主の意にそぐわないとバットで殴られ続けたんだ。
悲しいことにキャプテンは従順で温和なGSだった。
なんとか飼い主に愛してもらおうと命の限りを尽くして頑張ったんだ。
毎日毎日暴行を受け、ぐったりしたキャプテンはついに捨てられたんだ。
通りがかった人が真夏の臭気漂うゴミ箱の上に捨てられたキャプテンを見つけてSPCAに連絡して事件は発覚した。
発見された時のキャプテン
先進国の多くにSPCAの名前は存在するんだけど、全てのSPCAがちゃんと動物を守っているとは限らない。その中でもカナダのSPCAは数少ない素晴らしいSPCAの1つなんだ。
ゴミ箱の上で発見された時、キャプテンにはまだ息があった。
SPCAの救護班が全力を挙げて治療に当たったんだけど、受けた傷とショックと衰弱が酷すぎてキャプテンは帰らぬ命となってしまったんだ。
優しく温和な犬にこんな怯えた目をさせる奴は人間の形をした実は人間ではない生き物なんだろうな。
この事件は全カナダに衝撃を与え、大きなニュースとなり、この後SPCAの引き取り条件も厳しくなったんだよな。
毎年キャプテンの追悼集会が開かれ、今でも多くの市民が怒りに震え、動物愛護の決意を新たにするんだ。
無垢のキャプテンをこんな目に遭わせた男は禁固5年並びに生涯動物を飼ってはいけないという軽すぎる判決を受けたんだけど、なんと、この裁判中に自分の母親をも手にかけ、第二級殺人の罪で再逮捕されたんだ。
動物に対して酷い仕打ちができる奴は、必ず人にも酷いことをする。
根は同じところにあるんだ。
結構脱線しちまった(;´・ω・)
ごめんな。
つまり、一般人が警察犬を育てて販売するなんてことは、不可能なことなんだってことを言いたかったんだ。
一次選抜を通過した犬たちはパピーウォーカーの下で生活しながら、定期的な訓練を受ける。
訓練の最中に、やはり適性がないと認められた犬はドロップアウトして一般家庭もしくは他の使役犬コースへ行くんだ。
ブリーダーやトレーナーのところには「警察犬になれる優秀な犬が欲しい」という要望が度々あるそうなんだけど、そんな要求は叶えられるものではないし、もし叶えられたとしても、その適性を生かせる飼い方は普通の人にはできないんだ。
縁あって自分のところに来たワンコと精一杯楽しい時間を過ごし、その家になくてはならない犬に育ったら、それだけでおいらたちはその家専属の使役犬だろ?
番犬だって愛玩犬だって、おいらたちはその家になくてはならない唯一無二の存在なんだから。
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