虐待はなくならない。でも、救える。

昨日、京都で粗相をした高齢犬を蹴飛ばす虐待おばさんの動画が公開されたね。
「犬も猫も、年を取るほど愛おしい」と思ってるおいらの父ちゃんと母ちゃんには全く理解不能な事件だ。
奇跡的に心ある人が通りかかってくれて本当によかったよな。
レイちゃんの晩年が正常な人間の下で穏やかに守られることを、おいらは心から願うよ。

一方で、その少し前、野田市の小学4年生が父親に虐待されて亡くなった。
学校も児童相談所も虐待の事実を知っていながら、結局『うるさい父親』を前にすると自分の身がかわいくなっちゃって、勇気を出して父親の暴力を告白して助けを求めた10歳の子どもを、よってたかって見殺しにしたんだよな。
心愛ちゃんを直接的にあやめたのは父親だけど、実際は『みんなで殺した』んだ。
当事者の皆さん、自覚はありますか？

虐待は精神病。
対象が動物であっても、子どもであっても、年老いた親であっても、誰であっても虐待する側は反社会的な精神病。
一時的なストレスによる場合もあれば、先天性の場合もある。
つまり、虐待の芽は人類のDNAに組み込まれているから、なくすことはできないんだ。
だから多くの国々では、虐待はなくならないことを前提に、救うことに注力する社会システムになってる。

例えば、おいらが住んでいるカナダでは、虐待の通報があればその時点で虐待者と被虐待者は物理的に隔離される。人間も動物も同様に強制執行される。SPCAも児童相談所も警察権力に匹敵する行政執行力がある。
それから調査を尽くして『誤解』であると客観的に判明するまで、子どもも動物も虐待者の元に返されるなんてことは有り得ない。

そんなことしちゃダメなんだ

実はおいらの母ちゃんも虐待を疑われたことがある。
当日のうちに誤解は解けたんだけど、こんな事態になっちゃうんだ。

→　犬が泣く時は　母ちゃんは容疑者　その2

これを「いい迷惑だ！」って言う人もいるかもしれないし、通報した人を探しちゃう人もいるかもしれない。
けど、考えてみて。
本当に怖いのは、疑われることでも、通報されることでもない。
虐待されている弱者を、社会全体が見て見ぬふりをすることなんじゃないかな。

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