おいらは父ちゃんと母ちゃんの子になってから、数か月に1度くらいの頻度でSPCA(動物虐待防止協会)のローレイさんにメールを書くんだ。
おいらがこの家で父ちゃんと母ちゃんにどんなに
証拠写真もちゃんと添付してるwww
ローレイさんはSPCAでおいらの里親探しの担当だった。
おいらに会いに来た父ちゃんと母ちゃんに、初めはかなり厳しかったんだ。
答えに詰まるような質問したり、3回面接したり、いくつかの条件もあった。
おいらはまだ4ヶ月の子犬だったし、こんなに可愛かったから、希望者は他にも何人かいたんだ。
けど、SPCAの厳しい面接の理由を父ちゃんと母ちゃんはちゃんとわかってた。
同時に、ローレイさんがどんなにおいらの将来を心配しているかもわかってた。
だから、質問には全て丁寧に答えたし、ありのままを知ってもらって、その上で不適格とされたなら仕方ないと思ってたんだ。
引き渡しについてSPCAが重点的にチェックする点を書こうと思ったけど、ごめんよ、やめとくね。
こういうことは試験対策して行ったらいけないんじゃないかと思うんだ。
SPCAの専門的なトレーニングを受けた職員の目線に正直に向かい合った方が、後々人間にとってもおいらたちにとってもいいと思うんだよ。
1つだけ言うなら、絶対に嘘をついたらダメだってこった。
SPCAは細かくチェックするからな。
3回目の面接の時、ローレイさんはそれまでとは打って変わって父ちゃんと母ちゃんに優しかった。
おいらがSPCAに収監されるまでにどんな目に遭っていたかを涙ながらに説明してくれて、父ちゃんと母ちゃんもじっとそれを聞いていたんだ。
そして、最後に「1つ約束してくれれば、あなたたちに渡したい。」って言ったんだ。
その条件とは、ちゃんとお金を払ってプロの社会化トレーニングを受けさせること。
ま、おいら自慢じゃないけど、プロの野生児だったからね。
もちろん父ちゃんと母ちゃんはOKしたし、実行したさ。
おいらが引き渡される日のローレイさんは自分の子どもを送り出すお母さんのようだった。おいらもローレイさんと別れるのはすごく心細かったのを覚えてる。
SPCAに定期的に報告することは、おいらの場合は要求されていない。
でもおいらはSPCAのお陰で、今こうして幸せに暮らしていることを感謝したいと思ってるんだ。だから、時々ローレイさんにメールする。ローレイさんもおいらに返事をくれるんだよ。
動物を取り巻く様々な問題は日本もカナダも実は大差ない。
ただ1つだけ大きな違いがあるとすれば、時に警察権力にも匹敵するほどの力を行使しておいらたちを守ってくれるSPCAが存在してくれているということだ。
Speak for Animals
動物のために物申す
これはカナダBC州のSPCAのキャッチフレーズなんだけど、これをきちんと実践してくれる行政機関がある国で生まれたことが、おいらが今こうして笑って生きていられる理由なんだ。
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